空と雲

高野山で過ごすお大師様は
その光景を詩文にしています。

意(こころ)ある天公、
紺の幕を垂れたり。
龍王篤信にして
白き帳陳(とばりつら)ねたり。

天はわれに同情してか、
紺色の幕(青空)を垂れた。
雨を司る竜神はあつく信頼して
白い雲をたなびかせた。

山中に何の楽(たのしみ)かある
「遍照発揮性霊集巻第1」より
(『弘法大師著作全集第3巻』参照)

御瀧三十六童子

迷悟明暗

迷悟明暗(めいごみょうあん)

境内の高野槙と桜葉

迷悟(めいご)、我(われ)にあれば、
発心(ほっしん)に即到(すなわちいたる)。
明暗(みょうあん)、他(た)にあらざれば
信修(しんしゅ)に忽證(たちまちにしょうず)。
『般若心経秘鍵』

困難と幸福、光と闇。
他(そと)ではなく、
我(われ)にある。
高い空、深い海、広い空間。
そよ風、青葉、響き、時間。
道筋(鍵)は「こころ」。

【住職意訳】

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本堂の内壁全面を杉板で補修しました。
工事完了(令和5年4月22日)

如実知自心

如実知自心
にょじつちじしん

云何菩提。謂如實知自心。
いかんがぼだいとならば、
いわくじつのごとくじしんをしるなり。

【悟りとは自分の心を正しく知ることである】(住職意訳)

このフレーズは『大日経住心品(だいにちきょうじゅうしんぼん)』に説かれ、お大師様自身その著作になんども引用敷衍なされます。

己の心に向き合い、そのあり方を知る。
知る行為者は自分、知る対象は己の心。

春になれば花が咲くことを前もって知っているように、道筋を正しく判断することが「如実」に意味されます。

座右の銘

無道人之短
(ひとのたんをいうことなかれ)
無説己之長
(おのれのちょうをとくことなかれ)

この漢詩は「崔子玉座右銘(さいしぎょくざゆうめい)」の冒頭の対句で、筆字は弘法大師と伝わります。当山ではその複製掛け軸を蔵します(写真)。

お大師様は自ら書写したこの詩文をまさしく「座右の銘」として身近に置き繰り返し読んでいたことが想像されます。

【ひとの短所を言うな 自分の長所を述べるな】(住職意訳)

動じないこころを常にもち続ける不動尊憤怒の誓願が重なります。
あの日から12年、13回忌。合掌

早春に遇う

本堂前の垂れ梅のツボミ (2023年1月28日)

本年令和5年は弘法大師ご誕生1250年に相当。
お大師様の「ことば」を紹介し慶讃します。


「過因の詩」『拾遺雑集』7、『経国集』11
(読み下しと意訳は住職)

莫道此華今年發
いうことなかれ
このはなこんねんひらくと

應知往歳下種因
まさにしるべし 
おうさいしゅいんをくだすを

因縁相感枝幹聳
いんえんそうかんし 
しかんそびゆ

何況近日遇早春
なんぞいわんや
きんじつそうしゅんにあうをや

この花は今年に咲くというのではなく、過ぎし年に根を張る種が原因で、条件が互いに整って枝と幹が伸びたことを知るべきである。
ましてや厳しい寒さや困難を耐え、ようやくこの春を待って開くのだ。
【花は菩提心の喩え、その花が開くのを知るのは自分】

納め不動の朝

舗装された境内

新設の本堂スロープ

両部五仏の種字を刻字

神仏のご加護のもと、
賜ったご勝縁に思いをめぐらし、
ご廻向申し上げます。

よいお歳をお迎えください。

天下法界平等利益

塗り替え

木造建物塗り替え作業をおこないました。

秋空に鎮守堂の朱色が輝きます。

11月23日お聖天様大祭お供えの二股大根。
開運と招福を重ねて祈祷いたしました。

本堂前スロープは12月中旬完成予定です。
境内は舗装工事が完了。

寒くなります。
気持ちおだやかに、
お体を大事にしておすごし下さい。
みな様のご多幸を祈念します。

工事中

10月にはいり整備補修工事がはじまりました。

大師堂をはじめ木造建物の塗装補修

本堂前スロープの新設

境内の舗装

本堂スロープ工事中は
本堂向かって右側
脇入り口からの出入りとなります。

外工事はお聖天様大祭11月23日に完了予定。

今日10月28日、
新米の御仏飯を山盛りにして、
縁日護摩を修行します。
皆様のご多幸と息災を重ねて祈念いたします。

地鎮祭

来年、平成5年は宗祖弘法大師ご誕生1250年を迎えます。
当山ではこの勝縁を慶讃し大師堂はじめ木造建物の補修塗り替え、
境内及び第2駐車場の舗装、本堂前スロープ新設の事業を発願しました。
9月28日早朝、当山役員、施工業者が集い、地鎮祭を厳修。
併せて、さる3月に発生した福島県沖地震による
本堂及び仏像被害修復作業成就も重ねて祈念しました。

お供えの「いものこ」(寺の隣の畑より)

境内舗装、スロープ工事、塗替え作業はこの10月から11月中旬まで、
本堂内修復工事は来年春節分過ぎからの予定です。
ご参拝各位には工事中、ご不便をおかけしますが何卒ご理解ご協力ねがいます。

実りの秋、たくさんの新米がお供えになります。
みなさまの息災とご多幸を念じます。

お盆月

しめ縄用のスゲ刈り 8月1日

8月15日朝 お施餓鬼お盆供養

8月16日朝 盆火(ぼんと)祭 送り火

お盆が過ぎ稲穂が頭をさげ始めました。
今年もたくさんの実りでありますように。
結縁みな様の息災ご健勝を念じます。