ここは、昔から農業が盛んな土地で、その労働力として馬や牛などの家畜は、家族同然の動物でした。また、戦争でその大切な家族(家畜)を失った方も大勢います。今では機械にその地位を譲りましたが、そのような記憶をもっている方々が、当山の馬頭観音さまをお参りに訪れます。

また、最近ではペットの供養として、この馬頭観音さまをお参りする方が増えてきております。

馬頭観音堂落慶式まで

馬頭観音堂、製作の様子(平成14年9月26日記載)

- 桝組みの写真です -

家畜や犬猫、鳥等の供養と健全のため、11月23日(勤労感謝の日:聖天祭)の完成を目指した、馬頭観音堂建立事業が、順調に進行しています。

馬頭観音堂、製作の現場風景(平成14年10月28日記載)


本堂と並ぶお堂は、完成へと向けて日々形を変えていきます。

複雑な構造を持つ屋根部分。完成が楽しみです。

家畜や犬猫、鳥等の供養と健全のため、馬頭観音堂建立事業が、順調に進行しています。
銅板を御奉納下さった方はじめ、皆様の祈りが形となるお堂建立の機会には、なかなか巡り会えるものではございません。
11月23日(勤労感謝の日:聖天祭)の落慶式には、ご家族みなさまでどうぞお参り下さい。

開山410周年記念大祭(平成14年11月28日記載)


11月23日には、松景院の秘佛大聖歓喜天大祭にあたる奇祭「大根炊き」に併せるかたちで、開山410周年記念大祭と馬頭観音堂落慶式が執り行われました。当日(勤労感謝の日)は快晴で、また今年が当山にとって特別な年ということもあり、たくさんの方がお出で下さいました。

 前日の22日、檀信徒の地区代表役員の方々により、完成したばかりの馬頭観音堂へ、本堂にお祀りしてあった馬頭観音像を遷座いたしました。(その様子が写真4になります)

 当日の朝10時より、お聖天さまに捧げる“献膳大根行列”(写真1~3)が、100メートルの長さで松景院の門前町にあたる小牛田町中埣の町区を練り歩き山内に到着すると、馬頭観音堂の前で落慶式が行われました。(写真5)
11時に本堂に場所を変え、 開山410周年記念大祭と、お聖天さまへ二股大根を奉納するお祭りを行いました。(写真6~7)
  厄除開運(特に商売繁盛・良縁成就・子宝・安産・発育満足・心願成就・開運)の祈祷を行い、参拝者の方々には、特別につくられお聖天さまの御加持を得た“お団”が授与されました。

 正午からは、お聖天さまの御利益が御加持された、お酒・お餅・特別なレシピで味付けされた“大根炊き(大根の煮物で味は絶品です!)”が無料で接待され、カラオケや踊りで大いに祭りは盛り上がりました。(写真9~11)

献膳大根行列・少年山伏隊
献膳大根行列・地区代表役員
献膳大根行列・中村隆福住職
前日、馬頭観音遷座式
馬頭観音堂・落慶式
二股大根奉納
二股大根献膳後の様子
お団の授与の様子
かわいいお子さんの踊り
お父さんの熱唱です
息がぴったりでしたよ


馬頭観音堂完成!(平成14年12月28日記載)

馬頭観音堂が完成いたしました。

 昔より馬は田畑の耕作、生活物資や人を運ぶ運送業、又は戦と、人馬一体となって生死を共にしてきました。

 働き手でもあり大切な財産、家族であったわけです。その為、無病・無事故・感謝の念、冥福を祈る神仏として、馬頭観音が信仰されました。

 馬頭観音は、梵名『ハヤグリーヴァ』と呼ばれ、慈悲に溢れた観音様の中で唯一忿怒相を表しています。三つの顔(三面)で、腕は二本または八本、その相から、八大明王の一つ、“馬頭明王”とも呼ばれています。馬の様に迅速に行動し、馬が草を食(はむ)様に、怒りの顔で魔障や煩悩・人の悩みや苦しみを食い尽くすといわれています。

 当山松景院では、馬頭観音様を復元し、そのお堂を建立いたしました。昔、世話になった馬・牛への感謝の気持ち、今共に家族の一員として生活しているペットの長生き・供養に、是非御参拝下さい。